日本映画黄金時代の俳優は何歳(何年生まれ)なのか?
日本映画にはかつて黄金時代と呼ばれる時期がありました。時期的には1950年代、1960年代ごろです。日本映画は、世界の各国の映画祭の賞を相次いで受賞しておりました。
僕が好きな俳優は、この時代の代表的な俳優のうちの一人である、仲代達矢さんです。その本人が語る書籍を読み、この時代の俳優は何歳なんだろう?と興味を持ちました。
この話題を語る上で、避けて通れないのが太平洋戦争(1941年~1945年)です。その前の1937年から既に日中戦争ははじまっておりますが、若い男性が根こそぎ招集されたのは太平洋戦争からなのでそこを基準に考えます。
以下、俳優の生年月日を調べた結果を記載します。※敬称略
- 三船敏郎 1920年4月1日
- 丹波哲郎 1922年7月17日
- 三國連太郎 1923年1月20日
- 高倉健 1931年2月16日
- 市川雷蔵 1931年8月29日
- 勝新太郎 1931年11月29日
- 仲代達矢 1932年12月13日
- 石原裕次郎 1934年7月17日
※素晴らしい役者はもっともっとたくさんいるのですが、データだけを列挙するのはちょっと違うので省略します。
1920年〜生まれの三船敏郎、丹波哲郎、三國連太郎は戦争に行っている世代です。1931年~生まれは、終戦時は中学生相当の年齢ですから、戦争には行っておりません。
日本映画黄金時代の映画をこれから観ようって思う方は上記を踏まえてみると面白いかもしれません。なぜなら、実際に戦地を経験している人間と、戦地に行ったことはなくそれを伝聞で知っているのでは、経験の差が歴然だからです。
例えば、世界のミフネの代表作である「七人の侍」。三船敏郎の殺陣は、戦時の死線をくぐり抜けてきた役者のそれだと考えると、その迫力は今の役者と比較して適うはずがありません。
そして、僕の好きな役者の仲代達矢の代表作である「人間の條件」。主人公の梶を演じているわけですが、青臭い初年兵感が本当に伝わってきます。仲代さんは、年齢的に戦地には行ってないんです。しかし、撮影の準備期間で、実際の軍隊生活を1ヵ月くらいやらされたらしいです。映画監督、スタッフ、役者の中には実際に軍隊で戦争を経験した人もたくさんいたらしいので、リアリティがあるのはその辺の事情も関係あると思うのです。